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事務所だより 平成30年12月号
日産のカルロス・ゴーン会長が、自らへの報酬を実際よりも約50億円も少なく有
価証券報告書に記載した疑いで逮捕されましたが、この有価証券報告書には財務
諸表が「適正に表示」されているというEY新日本監査法人の意見がついています
。
東芝やオリンパス同様、今回もなぜ不正を見抜くことができなかったのか疑問 ですが、この逮捕の背景にはトランプ大統領によるルノーから中国への技術流出 防止にあるともうわさされています。
=-=-= 目次 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
◆平成30年12月の税務
◆来年には法規制?ふるさと納税をめぐる動き
◆不足している40代社員とは
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◆平成30年12月の税務
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12/10
●11月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額・納期の特例を受けている者の住民 税の特別徴収額(当年6月〜11月分)の納付
1/4
●10月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人 事業所税)・法人住民税>
●1月、4月、7月、10月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・ 地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税 >
●4月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住 民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の1月、4月、7月決算法人の3月ごとの中間申告< 消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の9月、10月決算法人を除く法人・個人事業者の 1月ごとの中間申告(8月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
○給与所得の年末調整
○給与所得者の保険料控除申告書・住宅借入金等特別控除申告書の提出
○固定資産税(都市計画税)の第3期分の納付
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◆来年には法規制?ふるさと納税をめぐる動き
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◆年末の恒例になりつつあるふるさと納税
そろそろ年末の足音も聞こえてきました。
来年は消費税増税・軽減税率導入・ 年号改正等、身近な税や制度について大きく変更がある予定となっています。
その中の1つに「ふるさと納税」があります。ここ数年、大きなうねりとなっ てすでに国民の認知度は高くなっていますが、過剰な返礼品競争の末、ついには 総務省が「来年より法規制をする」という方針を示しました。
◆今は「高すぎるもの」も見逃されている
平成30年4月には、ふるさと納税は「返礼品の価値は寄附額の3割にしてくださ い」という総務省の「要請」が出ていますが、法的拘束力がなく、逆に3割以上 の返礼率を持つ自治体に人気が集まる結果となりました。
総務省は調査を踏まえ て「見直しが必要である自治体」を公表したのですが、「それだけお得な自治体 」ということで逆に、拍車を掛けたという事は否めません。何故発表したのか疑 問です。
◆来年法規制……という事は今年は?
平成30年9月、総務省はふるさと納税の返礼品について、規定外のものを扱っ た自治体に対し、ふるさと納税制度から外す事も視野に入れ、来年度から制度の 見直しを行うという発表をしました。
これにより、来年4月以降はより一層ふるさと納税の規制が進むとして、現在 駆け込み需要が過熱しています。
ある自治体では、返礼率が高い上に使い勝手が 良い「Amazonギフト券」を総務省の目に付きにくい土日祝日のみサイトに出す等 、ゲリラ戦術の様相も呈しています。
◆配偶者特別控除絡みで上限にはご注意を!
ふるさと納税は自己負担が2,000円で返礼品が貰えるお得な制度ですが、今年 の自己負担が2,000円で済む寄附の上限は、今年の収入・所得・控除によって決 まります。
今年は配偶者特別控除の変更があり、去年と同様の収入・控除ですと 控除限度額が下がる方もいらっしゃいます。計算シミュレーション等で確認しま しょう。
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◆不足している40代社員とは
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◆採用数の少なかった時代の影響が
昨年、ある大手企業の幹部が「40代前半の社員が少ない」とコメントした事が 話題になっていたそうですが、40代前半層とは就職氷河期世代に該当します。
採 用が極端に少ない時期で2018年の大卒求人倍率が1.78倍なのに対し、氷河期の底 であった2000年は0.99倍(リクルートワークス調べ)だったそうです。その影響 が今も引き続いているという事です。
◆企業が求める40代とは
氷河期世代は採用人数が少ないため、出世もし易いと思うかもしれませんが企 業の求める40代は例えば20代で経験を積み、リーダー職や係長職を経て30代後半 では課長、40代で部長等上級ポストを担える人材で、氷河期世代の40代は採用の 対象となりにくいと言われています。
◆賃金面から見る40代
政府が主要産業に雇用される労働者について賃金を調査する「賃金構造基本統 計調査」は、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別に実態を 明らかにする事を目的としていて、毎年6月の状況を調査しています。
それによれば、2018年6月に公表された賃金動向は2010年から12年、2015年か ら17年の比較では全年齢平均は31.0万円から31.9万円と増加していますが、40歳 から44歳及び45歳から49歳の年長者では5年前の水準に比べて減少しています。
また、常用労働者数100人以上の部長、課長級の役職比率をみると5年前より昇進 が遅くなっているのですが、部長級、課長級の人数は比率が低下している中でも むしろ増加しています。
役職者数の増加は45歳以上の課長級が中心であることか ら、上級ポストが空かないための待ちの期間が多く発生しており、生涯平社員で 終わる社員の増加の可能性もあります。
◆労働人口を支える40代社員への対応
バブル期の入社世代に当たる40代後半から団塊ジュニアに当たる40代半ばにか けては人数も多い層です。
企業が求める40代にはなっていない層やポスト待ちの 層等がモチベーションを持ち続けて活躍してもらうにはフォローやメンテナンス が課題となるでしょう。
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東芝やオリンパス同様、今回もなぜ不正を見抜くことができなかったのか疑問 ですが、この逮捕の背景にはトランプ大統領によるルノーから中国への技術流出 防止にあるともうわさされています。
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◆平成30年12月の税務
◆来年には法規制?ふるさと納税をめぐる動き
◆不足している40代社員とは
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◆平成30年12月の税務
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12/10
●11月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額・納期の特例を受けている者の住民 税の特別徴収額(当年6月〜11月分)の納付
1/4
●10月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人 事業所税)・法人住民税>
●1月、4月、7月、10月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・ 地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税 >
●4月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住 民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の1月、4月、7月決算法人の3月ごとの中間申告< 消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の9月、10月決算法人を除く法人・個人事業者の 1月ごとの中間申告(8月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
○給与所得の年末調整
○給与所得者の保険料控除申告書・住宅借入金等特別控除申告書の提出
○固定資産税(都市計画税)の第3期分の納付
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◆来年には法規制?ふるさと納税をめぐる動き
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◆年末の恒例になりつつあるふるさと納税
そろそろ年末の足音も聞こえてきました。
来年は消費税増税・軽減税率導入・ 年号改正等、身近な税や制度について大きく変更がある予定となっています。
その中の1つに「ふるさと納税」があります。ここ数年、大きなうねりとなっ てすでに国民の認知度は高くなっていますが、過剰な返礼品競争の末、ついには 総務省が「来年より法規制をする」という方針を示しました。
◆今は「高すぎるもの」も見逃されている
平成30年4月には、ふるさと納税は「返礼品の価値は寄附額の3割にしてくださ い」という総務省の「要請」が出ていますが、法的拘束力がなく、逆に3割以上 の返礼率を持つ自治体に人気が集まる結果となりました。
総務省は調査を踏まえ て「見直しが必要である自治体」を公表したのですが、「それだけお得な自治体 」ということで逆に、拍車を掛けたという事は否めません。何故発表したのか疑 問です。
◆来年法規制……という事は今年は?
平成30年9月、総務省はふるさと納税の返礼品について、規定外のものを扱っ た自治体に対し、ふるさと納税制度から外す事も視野に入れ、来年度から制度の 見直しを行うという発表をしました。
これにより、来年4月以降はより一層ふるさと納税の規制が進むとして、現在 駆け込み需要が過熱しています。
ある自治体では、返礼率が高い上に使い勝手が 良い「Amazonギフト券」を総務省の目に付きにくい土日祝日のみサイトに出す等 、ゲリラ戦術の様相も呈しています。
◆配偶者特別控除絡みで上限にはご注意を!
ふるさと納税は自己負担が2,000円で返礼品が貰えるお得な制度ですが、今年 の自己負担が2,000円で済む寄附の上限は、今年の収入・所得・控除によって決 まります。
今年は配偶者特別控除の変更があり、去年と同様の収入・控除ですと 控除限度額が下がる方もいらっしゃいます。計算シミュレーション等で確認しま しょう。
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◆不足している40代社員とは
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◆採用数の少なかった時代の影響が
昨年、ある大手企業の幹部が「40代前半の社員が少ない」とコメントした事が 話題になっていたそうですが、40代前半層とは就職氷河期世代に該当します。
採 用が極端に少ない時期で2018年の大卒求人倍率が1.78倍なのに対し、氷河期の底 であった2000年は0.99倍(リクルートワークス調べ)だったそうです。その影響 が今も引き続いているという事です。
◆企業が求める40代とは
氷河期世代は採用人数が少ないため、出世もし易いと思うかもしれませんが企 業の求める40代は例えば20代で経験を積み、リーダー職や係長職を経て30代後半 では課長、40代で部長等上級ポストを担える人材で、氷河期世代の40代は採用の 対象となりにくいと言われています。
◆賃金面から見る40代
政府が主要産業に雇用される労働者について賃金を調査する「賃金構造基本統 計調査」は、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別に実態を 明らかにする事を目的としていて、毎年6月の状況を調査しています。
それによれば、2018年6月に公表された賃金動向は2010年から12年、2015年か ら17年の比較では全年齢平均は31.0万円から31.9万円と増加していますが、40歳 から44歳及び45歳から49歳の年長者では5年前の水準に比べて減少しています。
また、常用労働者数100人以上の部長、課長級の役職比率をみると5年前より昇進 が遅くなっているのですが、部長級、課長級の人数は比率が低下している中でも むしろ増加しています。
役職者数の増加は45歳以上の課長級が中心であることか ら、上級ポストが空かないための待ちの期間が多く発生しており、生涯平社員で 終わる社員の増加の可能性もあります。
◆労働人口を支える40代社員への対応
バブル期の入社世代に当たる40代後半から団塊ジュニアに当たる40代半ばにか けては人数も多い層です。
企業が求める40代にはなっていない層やポスト待ちの 層等がモチベーションを持ち続けて活躍してもらうにはフォローやメンテナンス が課題となるでしょう。
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