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事務所だより 令和7年2月号

トランプ大統領は、アメリカへの輸入品に高い関税を掛けることで、企業をアメ リカに誘致して、国内の雇用を増やし、また、集めた税金を原資に国内の税金を 下げる事で、関税によるインフレを超える景気拡大を図ろうとしています。この 政策は奇抜なようですが、理にかなっており成功するでしょう。
ちなみに日本の 関税収入は、令和4年度で約14.2兆円でした。
これは、租税及び印紙収入の約18. 5%に相当します。

=-=-= 目次 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-

◆2025年2月の税務
◆資本的支出と修繕費の区分
◆減資による外形標準課税逃れへの対応

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◆2025年2月の税務
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2月10日
●1月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

2月28日
●12月決算法人及び決算期の定めのない人格なき社団等の確定申告<法人税・消 費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・ 地方消費税>
●法人の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●6月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住 民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の3月、6月、9月決算法人の3月ごとの中間申告< 消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の11月、12月決算法人を除く法人の1月ごとの中 間申告(10月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>

○前年分贈与税の申告(申告期間:2月3日から3月17日まで)
○前年分所得税の確定申告(申告期間:2月17日から3月17日まで)
○固定資産税(都市計画税)の第4期分の納付(2月中において市町村の条例で定 める日)

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◆資本的支出と修繕費の区分
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 適正な税務申告には、固定資産の修繕や改良に要する費用の区分が重要です。
実務では、「資本的支出」と「修繕費」の明確な区分が難しいケースが多く、特 に機能回復を目的としつつ高機能化や耐久性向上が伴う場合は、判断が困難とな ります。

◆資本的支出と修繕費の定義と区分基準
 「資本的支出」は固定資産の機能のアップグレードや耐久性を増加させる支出 で、取得価額に加算し減価償却を通じて費用化されます。
 「修繕費」は固定資産の維持管理や原状回復のための費用で、発生した事業年 度の損金算入が可能です。

◆判断が難しい事例:蛍光灯のLED化
 LED化による節電効果や耐久性向上から、一見「資本的支出」と考えられるか もしれません。
しかし、実務では「照明設備」の消耗品の交換とみなし、全体の 価値向上とはせず、「修繕費」として処理することが適切です。

◆修繕費として認められる特例
 以下の条件を満たす支出は、修繕費として処理することが認められています。
(1)定期的な修理: おおむね3年以内の周期で行われる修理や改良
(2)少額の支出: 一回の修理や改良の金額が20万円未満の場合
(3)判断が困難な場合: 資本的支出か修繕費か明確でない場合で、その金額が60 万円未満、または資産の前年度末取得価額の約10%以下の場合

◆判例にみる資本的支出と修繕費の判断
 賃貸マンションの台所・浴室設備全面取替工事が争点となった国税不服審判所 の平成26年4月21日の裁決(平成21、22年分の所得税)では、納税者は居住機能 回復の修繕と主張するも、既存設備撤去と新設備設置は修繕を超え、資産価値を 高め耐久性を増す資本的支出と判断されました。
 この裁決は、工事目的が機能回復でも、内容が実質的に資産価値向上なら資本 的支出となることを示しています。

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◆減資による外形標準課税逃れへの対応
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 外形標準課税から逃れるため、資本金を1億円以下に減資し、あるいは組織再 編時に子法人の資本金を1億円以下に設定する法人への対応として、令和6年度 税制改正では外形標準課税の適用対象法人を見直す措置が取られています。

◆資本金と資本剰余金の合計額が判定基準に
 令和7年4月1日以後に開始する事業年度において、事業年度末の資本金1億円超 の法人を外形標準課税の対象法人とする従来の判定基準は維持しつつ、「当分の 間」、資本金1億円以下であっても、前事業年度が外形標準課税の対象法人であ り、払込資本の額(資本金と資本剰余金の合計額)が10億円を超える法人につい ても外形標準課税の対象とされることとなりました。
 また、駆け込みで減資を行う法人への対応措置として最初事業年度(令和7年4 月1日以後、最初に開始する事業年度)には経過措置が適用されます。公布日( 令和6年3月30日)の前事業年度から最初事業年度の前事業年度までのいずれかで 外形標準課税の対象法人であったものは、課税される事業年度の「前事業年度」 に外形標準課税の対象でなかったとしても、最初事業年度に資本金1億円以下で 払込資本の額が10億円を超えるものは外形標準課税の対象とされます。
たとえば 3月決算法人が公布日後の令和7年3月期に駆け込みで資本金を1億円以下に減資 した場合、令和7年3月期は外形標準課税の対象外ですが、最初事業年度の令和8 年3月期に払込資本の額が10億円を超えるものは外形標準課税の対象法人とされ ます。
 ただし、公布日前に行われた減資については、「駆け込み減資」として扱わず 、一定の場合、経過措置の適用はありません。

◆100%子会社にも課税逃れ措置を実施
 令和8年4月1日以後に開始する事業年度において払込資本の額が50億円を超え る法人(またはグループ内の複数の法人)に株式を100%保有される子法人で払 込資本の額(公布日以後に配当等により減少した額を加算した後の金額)が2億 円を超えるものも外形標準課税の対象となります。
 なお、経過措置として令和8年4月1日から令和9年3月31日までに開始する事業 年度は、外形標準課税の対象外であるとみなした場合の事業税額を超える部分の 3分の2が軽減され、令和9年4月1日から令和10年3月31日までに開始する事業 年度は、3分の1が軽減されます。
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