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事務所だより 令和6年8月号

老後資金等が不足した際に、自宅に住み続けながら自宅を担保に生活費を借りる リバースモーゲージという契約があります。
国民消費生活センターはこれに似た リースバック契約は注意が必要と呼び掛けています。
これは自宅をリースバック 事業者に売却して売却代金を受け取る一方で、同社へ家賃を支払って自宅に住み 続けるしくみですが、自宅評価が低い、家賃が高い、更新できないなどが契約後 にわかってもクーリングオフできません。

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◆2024年8月の税務
◆マイホーム売却時の特例
◆サイバー保険とサイバーセキュリティ対策

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◆2024年8月の税務
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8月13日
●7月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

9月2日
●6月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人 事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申 告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税 >
●12月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住 民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の3月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごと の中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の5月、6月決算法人を除く法人・個人事業者の1 月ごとの中間申告(4月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
●個人事業者の消費税・地方消費税の中間申告

○個人事業税の納付(第1期分)(8月中において都道府県の条例で定める日) ○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第2期分)(8月中において市町村の 条例で定める日)

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◆マイホーム売却時の特例
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◆マイホームには税の特例がもりだくさん
 住宅ローンを借り入れて、住宅の新築・取得を行った場合受けられる住宅ロー ン控除(住宅借入金等特別控除)は、皆さんご存じかと思いますが、マイホーム に関連する税制は売却した際にも様々な状況に応じて特例が設けられています。
今回は横断的にどんな特例があるのかを見てみましょう。

◆マイホームを譲渡して売却益が出た時
(1)居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例:マイホーム(居住 用財産)を売った時、所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円ま で控除できる。
(2)マイホームを売った時の軽減税率の特例:所有期間が10年を超えている場合 、長期譲渡所得税率は通常15%(+住民税5%)であるのに対して、6,000万円ま での部分については10%(+住民税4%)で計算することができる。
(3)特定の居住用財産の買換えの特例:特定のマイホームを売って、代わりのマ イホームに買い換えた時、一定要件のもとに、譲渡益に対する課税を将来に繰り 延べることができる。
 (1)と(2)は併用が可能ですが、(3)も含め、売却益が出て特例を利用した場合 、住宅ローン控除との併用はできません。

◆マイホームを譲渡して売却損が出た時
(4)マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例:マ イホーム(旧居宅)を売却して、新たにマイホーム(新居宅)を購入した場合、 旧居宅の譲渡損失が出た場合、一定の要件を満たしていれば、譲渡損失をその年 の給与所得等、他の所得と損益通算することができる。
また、損益通算しても控 除しきれない分は、譲渡の年の翌年以後3年内は繰越控除が受けられる。
(5)特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例:住宅ローンの あるマイホームを住宅ローンの残高より低い価額で売却して譲渡損失が出た場合 、一定の要件を満たせば他の所得と損益通算できる。
また、譲渡の年の翌年以後 3年内は繰越控除が受けられる。
 (4)は買い換えの場合に限られますが、(5)は新たにマイホームを買わなくても 受けられる特例です。また、売却損が出た時に利用する特例は、住宅ローン控除 併用可です。

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◆サイバー保険とサイバーセキュリティ対策
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◆税務署・国税庁を騙るメール
 e-Taxの普及に伴い、国税庁や税務署を騙る偽メールも増えています。
e-Taxを 装ったメールでリンク先もe-Taxの画面を模している場合もあり、うっかりアク セスしてパスワード等を入力してしまうと、犯罪に利用される恐れもあります。

(1)国税庁からのメール本文には、支払い催促や延滞税の金額等は記載されない

(2)メール本文のリンクは一見正常に見えるが、リンク先が偽装されている可能 性も視野に入れ、e-Taxへのアクセスはメールから行わない
など、見分ける方法や対策を知っておきましょう。また、一部の保険会社は被害 に遭った時に心強いサイバーリスクに特化した保険を出しています。
どんな内容 なのか見てみましょう。

◆サイバー保険の補償内容
 サイバー保険の補償対象事故は主に「情報漏洩」「ネットワーク所有・使用・ 管理に起因する業務阻害」「サイバー攻撃に起因する身体障害・財物損壊」です 。契約プランによって取扱いは異なりますが、被保険者の損害賠償金・訴訟費用 の補填、サイバー事故に起因して一定期間内に生じた事故原因調査・コールセン ター設置・記者会見・見舞金の支払・法律相談・再発防止策の策定といった各種 費用の補填、ネットワークを構成するIT機器等の停止による利益損害や営業継続 費用の補填など、多岐にわたる補償プランがあるようです。
 また、平時における事故防止対策等のサポートを受けられるものや、ルールの 策定・従業員に対する研修や教育支援・リスク診断・セキュリティソフトの導入 支援等を行ってくれるものもあります。

◆サイバーセキュリティ対策してますか?
 サイバーセキュリティ対策は保険だけではありません。独立行政法人情報処理 推進機構では、中小企業の情報セキュリティ対策ガイドラインを公開しています から、まずはそちらで理解を深めるのも良いでしょう。また、対策に取り組むこ とを自己宣言する「SECURITY ACTION」は、各種補助金申請の要件となっている 場合があります。
 中小企業のサイバーセキュリティ対策に不可欠な各種サービスをワンパッケー ジで提供するサービス「サイバーセキュリティお助け隊」は、2024年のIT導入補 助金でも活用が可能なので、この機会に一度検討してみてはいかがでしょうか。



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